「荷物は整理できたぁ?」




「あぁ…そんなに荷物ねぇからな」




隣の家に引っ越し。こんなに楽なことはない。




「…ママが、お風呂どうぞって…」




「絢音は?先に入れよ」




「そぉ?んじゃ先に入るね…」




「それとも一緒に入るか?小さい頃よく一緒に入ったよなぁ…」




「バッカじゃないの!?エッチ!変態っ!!」




「冗談だろ?誰がおまえなんかと…この色気ゼロの女になんか何も感じねぇよっ」




俺は、笑って言ったんだけど、いつもみたいに…ふざけて…なのに………




「……蒼の…バカッ!」




絢音は、一瞬泣きそうな顔をしたんだ。




「そんなにキレなくてもいいだろーよ」




絢音は、返事もせずに乱暴に部屋のドアを閉めていった。