幼なじみ〜first love〜

俺は教室へ帰る途中、廊下の真ん中で女子生徒たちに囲まれているアイツを見つけた。




「キャ〜遊也く〜ん!メアド教えてぇ〜?」




騒ぐ女たちを横目に俺は、何も言わずに通り過ぎようとした。




「遊也く〜んッ!…あっ蒼くんだぁ♪」

「キャ〜〜っ!二人に挟まれたい〜っ♪」




イラッ…とする。うるさい。




知らない女に腕を引っ張られた。




「離せよっ」




俺は、掴まれた腕を振り切る。




「ひどぉ〜い〜蒼くんてばぁ〜〜」




俺がキレそうになった瞬間、遊也が遮った。




「おまえら…うっとしいっちゅーねん…。はいはい…俺はそこのイケメンボーイとお話があんねん。どっか行ってくれや…」




女子生徒たちは、ブツブツ文句を言いながら、散っていった。




「俺が、話あるなんて言ったか?」




「おまえになくても、俺はあんのや…ちょっと来いや」




話したくなんかないのに。