――ガラガラガラ…
ドアを開けて中を覗くが、ひっそりと静まり返っていた。
「失礼し……って誰もおらんやん」
俺は、保健室に仕方なく…仕方なくやで?
授業追い出されてしもうたから、仕方なく睡眠しに来たんや。
これじゃ…中学の時と何も変わらへん…
授業サボってばっかで…
こっちに引越してきて、変わるって決めたんやけどなぁ。
シャッ…―――
俺は、ベッドの周りを囲う白いカーテンを勢いよく開けた。
「…やべっ」
誰か寝とった……女の子や
なんや…誰かと思うたら、よく見たら…
「…絢音やん」
絢音がベッドの上で横向きになり、静かに眠っていた。