蹴られた反動で身体がよろけて、柵に思い切り腰を打ちつけた。




「睨んでんじゃねぇーよ!」




相手は容赦なく、あたしのシャツを掴み、睨み付けた後で突き飛ばした。




地面に倒れ込んだ時、ヒジに強い痛みを感じた。




シャツをめくってみると、ヒジが擦り剥いていて血が流れている。




「…イッタいなぁ……血出たじゃん…」




ヒジを抑えて立ち上がろうとした瞬間に、彼女たちに囲まれた。




「そういえばさぁ、いつもアンタと一緒にいる茶髪のギャルの子ぉ、どぉしたのぉ?」




「…美々ちゃんが何だっていうの?」




蹴られたお腹も、打ちつけた腰も、擦り剥いたヒジも痛い。




腰を手でさすり続けながら、必死に立っていた。




「そぉそぉ、美々って名前の子ぉ!アイツも嫌いなんだよねぇ〜。いつもガンつけてきてさ。今日、一緒に絞めよって思ったのにぃ」




あたしは、彼女たちを睨みつけた。




「なにぃ〜?その目ぇ〜。バレたからってぇ〜うちらぁ、やめないからぁ〜フフッ…」




許さないから、絶対に。




「…美々ちゃんに……何かしたら……殺すから……っ」