幼なじみ〜first love〜

小5の夏休み最後の日、俺は、家で宿題に追われていた。




『ガンバってねぇ~蒼っ』




さっさと宿題を終わらせるタイプだった絢音は、余裕な態度で俺をからかう。




『うっせぇ。俺ん家にいないで、早く行けよっ』




この日、絢音は、智也と二人で近くの海に行く約束をしていた。




『蒼も行けたらよかったのにぃ~』




絢音がそばで頬を膨らましていた。




『智也に二人で行こって誘われたんだろ?』




『でもぉ~』




『…泳いだらクラゲに刺されるぞ?』




『泳がないよぉ!智也が海を見たいんだって~』








この日、俺が一緒に行っていれば何か変わったのか……




そんな後悔さえも




過ぎた今では、もう何の意味もない……――。