あたしの身体を力強く抱き締めながら、蒼はケンちゃんを睨み付ける。




「ケン…テメェ…何言ってんだよっ!?何で絢音が関係あんだよ!?」




もぉ…やめて…蒼…




蒼の服に必死でしがみついた。




「知らねぇよ…!けど本当のこと、知るべきだろ…?じゃないと…犯人見つけようもないだろーが…」




ケンちゃんの言うとおりだよ……




でも…何であたしなの…?




美々ちゃんを襲った男たちは




あたしの名前を知っていた…?




「オレは…絢音っちに、心当たりないのかって聞いてんだよっ!」




心当たり…?




“アンタの大切な親友にまで辛い思いさせるかもよ?”




まさか…栞が…?




だけど、あたし…蒼のこと、あきらめるって約束したし…




そんなことあるわけないはず…




それに…こんな恐ろしいこと……するわけない




でも…他に心あたりなんてない