次の日、彼は少し遅く登校した。
教室に入るなり、すでに登校していたタニグが

『たくみ!お前のことやったよ!』
『えっ!』
『さっきから上級生が何人も「佐々木君ってどの子」って見に来てんねん。なんかしたんか?』
『何もしてへんよ〜』
『だったらなんでや・・・』

突然教室のドアが開き、
上級生ぽい女の子が喋り掛けて来た!

『すいません〜・・あっ!』

と言った後、コソコソとこちらを見ながら喋っていた。
すると、トックンが

『佐々木はコイツやけど・・』

とその女の子が何も質問してないのに、答えた!

『ほらっ!やっぱり佐々木先輩の弟じゃん』
『本当〜似てるぅ〜!でも、弟の方がカッコイイじゃん』
『言えてる〜!』
キャハハ!

とはしゃいで教室から出ていった。
トックンは

『面白くねぇ!』

たくみはほんのり頬を赤らめ照れていた!


3ヶ月も経てば、彼の噂は一巡したかのように教室に来る上級生も無くなり、平凡な日々が始まった。

ただ、下校途中で見知らぬ上級生に

『佐々木君!バイバイ!』
と頻繁に声を掛けられることを省けば・・