さよならとその向こう側


それでも、彩夏に会いたい衝動にかられて、慌てて彩夏のアパートへ向かった。


もうすぐ日付が変わってしまう。


去年も一昨年も、イヴは彩夏と過ごしたから、今年も間に合って欲しかった。




…彩夏すまない。


まだけじめもついていないが、どうしても今日、君に指輪を渡したい。




アドレスが無くなって、自分から連絡出来ない事がもどかしかった。

同時に、こんな日に、どうして連絡をくれないのか…考えると不安になった。