海,テトラポッド,そして花火。

「僕とお付き合いさせていただいていたときには,よくいれてもらいました。」

「あら~。
うちの倫子とお付き合いをね。
私知らなかったわぁ。
こんなに素敵な人を連れてこないなんて…。」



連れて来たくても連れて来ることが出来なかったんだ。

あの人の家にも行ったことはなかった。

会うのはいつも外――もっぱらあの海だった。



「お茶,まだかしら?」



―またぼうっとしていた。

いつの間にか,砂時計は落ちきっていた。