天上のワルツが聴こえる

「逃げなきゃ…」

少女は、アンドロイドを見上げた。

だが、彼は逃げるつもりはないらしい。

「やつらは、地の果てまでも追ってきます。ましてここは、限りある閉ざされた世界。逃げていては、負けです」

「じゃあ、どうするの?」

「所詮、ロボットはロボット。騙すことは可能です」

「騙す?」

「あなたは、これを胸につけて、木の陰で大人しくしていてください。決して、声を出してはいけませんよ」

アンドロイドはそう言って、銀色に光るメタルプレートを少女に手渡した。

「これ、なぁに?」