天上のワルツが聴こえる

地球上でも、空気中における有害物質濃度が上がり始めた。

しかし、各国は兵器の開発競争に明け暮れていた。

宇宙での戦闘にも耐えうるような、ロボットやアンドロイドの開発が急ピッチで進んだ。

やがて、人々は、己の肉体にも機械を埋め込み始めた。

腕や足の力を人工物で強化する。

視力や聴力を、強化する。

呼吸せずに生存できるように、酸素ポンプを埋め込む。

正常な神経が麻痺し、人々の心はどんどん病んでいった。

精神的不適合が続出し、社会は混乱した。

そして、いつしか、子供が産まれなくなった。

人体を作り替えるという、神の領域に踏み込んでしまった人類に与えられた警告が、それであった。