天上のワルツが聴こえる

青白い街灯に、黄金の髪が輝いている。

それが、天使の輪のように見えた。

そこにたたずみ、少女を見おろしていたのは、フロルだった。

淡いピンク色のコートを、肩にひっかけている。

フロルは、階段の手すりに体重をあずけ、無表情のまま言った。

「死もまた、ひとつの『安定』かもね」

少女を見て、口許だけニッと笑う。

「死?」

少女は、反問した。

今、ここで何が起こったのか、自分が何をしたのか、彼女には把握できていないのだ。