天上のワルツが聴こえる

「…ピーチぃ…」

右手の大木の上から、蚊の泣くような声が聞こえてきた。

案の定、木の上から降りられなくなったらしい。

アンドロイドは、その大木に歩み寄った。

見上げると、なるほど、2番目の股にちょこんととまっている。

「…ピーチぃ…」

チュティアは、半べそをかいていた。

「降りていらっしゃい」

アンドロイドが、言った。

「できないもん」