(三)
次の日の朝
「んあ……?」
目覚めるなり、体が重く感じられた
まあ、寝起きなんてそんなもんと立ち上がるのだが
「――お、っと」
体の平均感覚がおかしい
よろめき、また寝込む
何だ、二度寝でもすればいいのか
そう思うも、二度寝なんかすれば彼女が怒るので出来ない
現に、彼女は起きて朝食を作っている訳だが
「お―よ―。正―」
……あれ
上手く聞き取れない
彼女と目が合い、恐らくは朝の挨拶をされたと思うが
「おは、よう……ごほっ」
挨拶を返すも、ろれつが回らず
あげくに喉が痛む
一度むせたら、なんどもごほごほ出て来る
「正――?どう―したの。ちょっ――大丈―!」


