床上、寒いなぁ、あはは……


泣けてきたよ、これ


暖房つけたまま寝ようかと思うが、んー、電気代がと躊躇ってしまう


身を丸めながら、ずびっと鼻を啜った


暗い部屋は余計に寒く感じられ、彼女は寒くないかなと、傍らにいる彼女をちらりと見た訳だが


ぱさり、と何かが俺の体にかかった


うわっ、と奇襲物であるそれを触ると


「毛布……」


彼女が掛けてくれたんだと気付いた


ベッド上の彼女を見るも、こちらに背を向けて顔は見れない


「毛布、いいのか?」


起きていると思い、話しかけた


お前が寒い思いをすると思い出た言葉だが


「……臭いのよ、それ」

暗闇の中、よく響く声


「おまえ……」


それ以上の言葉は言えず、俺は毛布にくるまった