ツンデレ彼女を監禁して

足りなかったんだ、俺の愛し方が


デレデレと、傍にいてくれるならそれでいいと思うだけでは、彼女を満足させられない


駄目なんだ、それじゃ


彼女を、デレさせる為にはっ!


「分かりましたよ、桜井先輩。異常すぎる愛ですね」


ゆらりと、俺は立ち上がった


瞳に闘志を宿し、拳を握る


「異常すぎるほどの愛。俺は彼女に贈ってみせますっ!」


「……大丈夫か、時任。何か、変な空気が漂ってるぞ」


俺の名を呼び、おずおずした先輩の手をがしっと握った


「先輩っ、やっぱりあなたに相談して良かった!ありがとございます!彼女との披露宴の仲人は、ぜひ桜井先輩に!」


「気が早いな、随分……。まあ、せいぜい頑張れよ」


応援の言葉を受け、それを後押しにするかのように俺はケータイを握った