――――…… ――…… ガラガラガラ 「おはよぅございます……」 わたしはそぉっと教室に入って蚊の泣くような声であいさつした。 「相川さん、随分遅い登校ですね。」 あっ…… 「ごめんなさぃ…」 クラス全員の視線が私に集中する。 うわぁぁあん… はずかしぃ…… 「ま、とりあえず席に座ってイイよ。」 「はっ、はい…」 不幸中の幸いだろうか。 今は数学の授業で真下先生だった。 よかったぁぁあ。