もともと出待ちをされる彼は、いつもと変わらないと思っているのかもしれないけれど、明らかに今日は殺気が混ざっている。


もちろん私に向けられて。


無視して、健太と玄関へ向かう。


「健太、凛、おはよう」


振り返るとそこにはウィンドブレーカーに身を包んだ春樹の姿。


雪乃も一緒だ。


「凛、昨日のメールどういうことよ」


マッハで走ってきた雪乃に肩をつかまれ、ゆすられる。


「わかった。話す。昼休みに全部話すから離して」


雪乃に解放され深呼吸する。