それに気づいたのか、愛ちゃんが来た。 皐月を指差してどしたん?と伝えると、俺の耳に唇を寄せてきて。 「な、なんか、留年の危機?みたいな」 愛ちゃんは必死に説明するんやけど、こんな近くで俺の頭、正常でいれるはずがない。 うわー、心臓うるさいわ。 内心そんなんでも、顔にだすんはダメやから、無表情に徹する。 ……………ていうか今『留年』って単語が聞こえたんやけど。 留年……………って。 え、おいおい、ほんまに?