「お母さん……」 そっと撫でるように母を呼ぶ。 ……もちろん返事は、無い。 ホントなら二人旅だったのに… 行きの新幹線でも、きのう訪れた金閣寺でも、思うことは母のことだった。 ああ、母はもう居ない――――