俺は安心して体の力が一気に抜けてイスへ、ドカッ、と腰を下ろした。
「ったく、呑気な眠り姫だぜ」
そう言ってから、丸2日半寝てた事やいろいろ寝てた間の状況を話してやった。
最初は、ボー、っとしてたけど、段々意識がハッキリしてくると、咲は今日が平日で学校がある事に気付き、俺に「今から行けば2時間目に間に合う」なんて言いやがった。
ったく、俺の気も知らないで。
咲は俺がずっと手を握ってるのに気が付いて、「手……」と言ったけど、離してなんかやらない。
今はまだ、離したくなかった。
咲はドキマギして、視線をそらした。

