えっ?
マジかよ?


思わず駆け寄る。


「あれっ、藤村?
 藤村咲、だろっ?!」

出来るだけ、さりげなく声を掛けた。


きょとん、としてる。


うわっ、忘れられてる?
ショック。

「小4まで、ずっと同じクラスだったのに、覚えてねぇの?」

わざと名前は言わない。

これで名前も出て来なかったら、マジ、凹むけど……。


「雄一君? 佐伯、雄一君?」


おっ、フルネームだ。


「嘘っ、なんでこんなとこいるの?」


なんで……って、制服見りゃぁわかるじゃん。


そう思ったけど、覚えててくれたのが嬉しくて舞い上がっていた。


これが、俺の初恋の女の子・藤村咲との再会。