ヴィナス・アプロの伝言(メッセージ)


「俺は咲の事が好きだ。
 ……好き、って言うのとは、ちょっと違うかな……掛け替えの無い存在なんだ。
 今までも……そして、多分、これからもずっと……。
 ──愛してる──」


そのセリフに思わず、ポロッ、と一粒の涙。


まさか雄一君から、そんな言葉をもらえるとは思ってなかった。


雄一君も私と同じ気持ちでいてくれて、嬉しい。


でも……なんだか、信じられない。


これは、もしかすると……夢?


でも。


「おまえの家族の事……いろいろあったのは知っている」


その言葉で、現実に戻る。

私の、家族……。