恐る恐る
質問した
私の意図を察したのか
透はすぐに
付け加えた。


「数2は
分かりやすいねん!
宮本先生やもん。
じゃなくて、数B。」


不機嫌極まりない
透の姿が
いつの間にか
暗くなっていた
外の世界と教室を
結ぶガラス窓に
しっかりと
映っていた。