「新人さんですか?」


だけど
私自身よりも、
その言葉を向けられた
この男よりも、
宮本先輩が
息をのんでいたことに
気付いたのは、
何ヵ月も先になる。


そんなことにも
気付かなくて
私はただただ、
戦っていた…


まっすぐ見下ろす視線。
 不敵な笑み。
まっすぐ見上げる視線。
 不穏な睨み。
視線が絡み合う…。