泣き虫なあたし。


ここは……

どうすればいいんだ!?

水樹が期待の目でこっちを見ている。

仕方ない…


『私も……だよ……』

超小声で言った。

いくら演技とはいえ……

すごい恥ずかしい…


「なーんだっラブラブじゃん!そうならそうと言ってくれれば良かったのに!」


水樹はにっこり笑っている。

だから…違うんだよ~!って言いたいのに、
『ごめんごめん』って言っててなんだか腹がたつ。


水樹が水樹なりに気をきかせたつもりなのか
教室の中に入ってしまった。


「なんとかなったな…」


って耳元で囁く暁兎君。

息が耳にかかってちょっと反応してしまった。

こんな私を見て、

暁兎君は誰にも見られないように笑っている。

酷いと思ったけど…

やっぱり大変なんだ。とも思った。

友達と思いっきり笑うことも出来なくて。

やっぱり協力しなきゃと思った。