………ザーッ…


テレビの音がやけに虚しく聞こえた。


《あ…映ってる?映ってるよね?》


いきなり暁兎が現れた。


私は思わずびっくりしてテレビから離れてしまう。


《あー俺、いい忘れたことあって。でもよく分からんくてさぁ…なんか変になっちゃった》


キャハッと笑う暁兎。
びっくりさせないで下さいよ。



《いやぁ…一ついい忘れてて、実はさぁ…俺、朱鳥と同じくらい大切な人がいて》