「小学生のときはさ、一心同体って感じですんごい仲良かったの」


「だけど、中学校に入って兄貴の病気が発覚して、北海道から出て親のこと聞いて…って聞いたよね?」


私は静かに頷いた。


「それまで、仲が良くて、競うなんて思ってなかったのに…俺…兄貴に勝てたって思った」



「俺が、本当の子だから、初めて兄貴に勝てたって」