一時間ぐらい待っていたらチャイムがなった。 うちは親が海外出張中で一人だから、別に誰が来ようが構わない。 「窪川ー?」 華兎が来たようだった。 『ごめん、今開ける』 「お邪魔します…」 華兎はおそるおそる家に入るとテレビの前に座った。 「なんでだろうな…」 『何が?』 「なんで、病気で死んでしまった人は沢山いるのに兄貴が騒がれるんだ?同じ病気で死んだ人は沢山いる。なのに、兄貴が死んだだけでこんなに騒がれるなんて可笑しいよな」