「朱鳥は、来ないと思ってた」 「だって、朱鳥はまだ暁兎の死、本当に受け入れてないでしょう?」 その通りだ。 だって、私はまだ、どこかで暁兎が近くにいてくれる。 そう思ってるから。 「ここに来るってことは、暁兎と本当にお別れするつもりなんでしょう?私が言えることじゃないけどさ」 「その覚悟、朱鳥にあるの?」 そう言われると俯くことしかできない。 本当のことだから。