『今日は、私帰ります!』


親子水入らずの時間に私は邪魔だと思ったから。




私はカバンを持ってすたすたと出ていこうとした。




「朱鳥ちゃんっ!!」


戸を開けると、お父さんに呼び止められた。



「幸せ…掴んでね…」



その一言で涙腺が緩んでしまった。




『はいっ!』




私は自分でもどんな顔してたか分からない。
とにかく、暁兎と華兎のお父さんが言った言葉が胸に響いたんだ。