黒衣の牙狼

触れていた男たちの手が放れた

同時に、大きな振動が身体を伝う

(・・・・・・)
重いまぶたを開く
(・・・・・・・・・。)
ユーシンが自分を見下ろしていた

― 険しい顔つきの彼

その表情を、友里は思い出していた

学園祭・・・

奈美を助けようとした時の、初めて見たユーシン

あの時と同じだった

(・・・あたしにも・・・そんな顔してくれるの?)

ユーシンがかがみこみ、そっとささやいた
「眠れ。目覚めた時には全部終わってる」


― 後ろでバロックの連中が何やら叫んでいるのが見えた

手に鉄の棒を握りしめ、殺気に満ちた目でユーシンを見ている