それから時は過ぎ…


あたしたちは
高校3年生になった。





「いやあー早いなー。
時が過ぎるのは」



始業式が終わって
桜の木の下を
歩いてる時、


楽斗がふいに言った。


「楽斗ちょっと
浮かれすぎだよ。
一応受験生なんだから!
大学とか行くの?」

「だって隣に鈴がいれば
そりゃあ浮かれるさあ!

大学は…まあわかんね」

「またそんなこと
言って…
ちゃんと考えた方が
いいと思うよ?」

「わかったッてー!
鈴まで母ちゃん
みたいなこと
言わないでくれよう」



楽斗はこうやって
ちゃかすけど、

あたしは本気で
心配していた。