「梢吾ーッ!」



ゆっくりと振り向く梢吾


「あたし、傷ついたけど

梢吾に恋してたあの時、
結構楽しかったよーッ」


フッと笑う彼。


「それと、もう
話さないなんて
調子狂うから
やめてよねーッ!」
「「えッ!?」」



楽斗と梢吾が
珍しくハモった。


「なによ、2人して
文句あんの?」
「いや、ねえけど…」


口ではそう言っても
どこか不服そうな楽斗。


「鈴さんきゅ!
それとホントごめんな」



梢吾はそれだけ
言うと手を振りながら
歩いていった。



んー!
なんだかすっきり!


「行こうか、楽斗」
「おう」



照れくさいから
言わないけど

ありがとうね。