「試合開始ーッ!!」



ついに試合が始まった。


審判は男子バド部の
キャプテンが
やってくれるみたい。



観客ゾーンの最前列で
奏と家康と見守るあたし



「おらッ!」
「だあ!!」


お互い一歩も
譲らないかんじで

楽斗が点をきめても
すぐに返されてしまう。



「なあ鈴ちゃん」
「ん?」
「あの歌山ッてやつは
やっぱ運動神経も
いいんだよな?」
「うん…。
体力もあるし
飲み込みが早いから
大抵のことは
すぐできちゃうんだ」
「しかも頭がいいとか
言うわけ?」
「うん。
頭脳プレーと
パワープレーを
合わせた攻撃を
してくると思う」
「これは強敵だな…」



でもあたしは
最後まで信じるッて
きめたもんね。


楽斗…がんばって!