「よし」
「ぷはあッ」


やっと解放されたぁ。



「え…?」


文句を言おうと
上を向くと
思いがけない
優しい瞳と出会う。



同時にドキンと高まる
あたしの心臓。



「鈴…オレさ」
「うん」
「この勝負に勝ったら
言いたいことあんだ」
「わかった。
あたしは何があっても
楽斗を信じて
応援し続けるよ」
「さんきゅ!!」


またその眩しい笑顔に
胸がキュンと
締め付けられる。

あたし…
もうとっくに
楽斗のこと…



「で?鈴はどうしたの?」
「え、いや。
まあ、がんばって」
「えー、そんだけ?」



…いやな予感。



「チューしてくれたら
オレ絶対勝てるのにな」