うるうるした瞳で
あたしを見つめる楽斗。


う…
このあたしには
できない顔が
あたしは苦手なんだよね


「べ、別にいいよ」


その瞬間ニパッと
笑う楽斗。


「じゃ!
また後でな!」



鼻歌なんか歌いながら
楽斗は上機嫌で
自分の席に
帰っていった。



なんか…
あたしの一言で
表情がコロコロ変わって

おもしろいッ!



この時あたしは
気づいてなかった。


自然と自分の顔が
ほころんでいることに。

そして…


今までの会話を全て

ある人に
聞かれていたことにも…