「佑…」 佑はほっとしたような顔をしてにこっと笑った。 「私けっこう寝てた?」 「ううん…10分ほどだよ」 「そう…」 もっと長い間「あの夢」を見てたような気がするけど。 夢? それとも記憶…。 確かめるのも怖い。 けど…。 だけど目の前にいる「彼」は間違いがなく 「あなた幹太さん?」 「…うん」 あぁ、やっぱり。 「私を探してくれてたの?本当に見つけてくれたんだ…」 私の口から出るのは「彼女」の言葉。 佑は何も言わない。