あ。 確か3年のミスの人。 「お似合いだよね~」って昨日は評判だった、その人。 彼女は佑のおでこのバンソウコウをそっとさわる。 「大丈夫?」 「あ、あぁ」 ・・・・・ 「あ、実桜ちゃん」 陽太郎があたふたする横で、私はそのまま来た廊下を帰る。 何もなくてよかった。 きっと、彼女が昨日玄関で佑が待ってた人なんだろう。 けど、思った以上に私の心の中は穏やかだ。 佑。 幸せになってね。