時間が経てば経つ程
風化されていく原型の変わりに

顔を出すのは
あの頃よりも鋭く尖った 銀色の痛み


そのいとおしい痛みを抱いて
そのいじらしい痛みだけを連れて
わたしは開かない扉を探し歩き続ける

命が尽きる その日まで