『桜の樹と花弁と』

花は枯れ
散りゆく

新しい命に代わるため
風に身を任せ
土に帰る支度を初めていた


母なる樹は
そっと足元に寝かせてくれた

安心と優しさに満ちた
母の温もり

母様
貴女の花になれて嬉しかったよ

また
母様に咲かせるよ

凛と気丈な姿で
天に迄延びる程の逞しさ

けれど
儚く淋しさもあるのは
知っている

時に怪しく舞い
誰をも魅了させる

母様
私は貴女のように
強く生まれ代わりますか?

何も言葉を放つ事ないけれど
微笑み
旅路を祝福してくれた


~ 心の救世主

ma-†さんに捧げる詩


──桜の樹と花弁と