私は食事に手を抜かなかった。 と、いうより抜けなかった。 もし手抜きの料理を出したとして 彼の機嫌を損ねたとすると 家事とバイトの両立が できないなら辞めろって 言われるような気がして 怖くて仕方なかったから。 バイトに行くと 素の自分が出せて 何でも話が出来る人がいる‥。 私は心の休め場所を見つけて それを失いたくなかった。 だから それだけは言われないように 精一杯の努力をした。 目の前で小さく光る希望を 自分の過ちで 消し去りたくなかった。