…結局、私が言わなくてもヤツがボロを出して、あっけなく別れてしまったわけだけども。


「…あーあ。なんか、悔しいの通り越して笑えてくるよ」


「まぁ、美希にとっても良い勉強になったんじゃない?世の中にはああゆう男が五万といるわけよ」


「知りたくなかったっつーの」



ハァー……


大きくため息をついて、椅子にもたれかかる。



こんな時、嫌でも考えてしまうのはアイツのこと…。



志季……





きっとまだ、怒ってるよね──……














「よぉ」












……あれ?


私、疲れてるのかな。


なんか志季の幻覚が……