休憩室に戻る途中、ふと濡れたテーブルを片付ける志季の背中が目に入った。 「…何よ」 いつもみたく、掃除しろ!って命令すればいいのに……。 やっぱり、ムカつく。 …でも。 私はこの日。 初めて、志季に感謝したんだ。 本当の救世主はアイツなんかじゃない。 志季─…あんただったんだね。 ──アリガトウ。