鬼畜王子の飼育方法




「そんだけ。じゃあ相澤、また明日な」



最後に小さく微笑んで。

志季はその場を立ち去った。



紫色の大きな背中を、ぼんやりと見送りながら。


「…ありがと」


誰にも聞こえないよう、そう小さく呟いた。






「…優しいね、彼氏さん」

「……うん」



優しくて───

優しすぎて────


止まらなく%E