そんな時。 ♪キーンコーン カーンコーン♪ 頭上で授業開始を知らせる予鈴が鳴り響き、二人慌ててトイレを飛び出した。 「いい?休み時間や昼休みはなるべく身を隠すこと!わかった?」 「は、はぁ…」 夏生曰く、学校中の女生徒が事の真意を確かめようと、目をギラつかせているらしい。 一度捕まったら生きて帰れないと思いな、と夏生は真剣な表情で忠告してきた。 …事態は、どうやら私の想像以上に悪化しているらしい。 女って怖い生き物だ。 そう改めて実感させられた気がした。