君のためなら頑張れる



俺の声に蜜葉は頷き、顔を上げた。


赤くなった目。


何故蜜葉がこんな思いをしなければいけないのだろう。


仲が悪ければ離婚も考えたはずだ。


でも離婚すればきっと蜜葉はもっと悲しむ。


両親のことが好きだから、両親がケンカしてるのを見るのが悲しいんだ。


それはきっと蜜葉の両親だってわかってる。


でもお互いに納得出来ないこととか、ストレスで当たってしまうんだろう。


俺も成長するにつれてなんとなく、大人の事情とやらがわかるようになった。


だけどそれは十七歳の女の子には重すぎる。


いくら家の問題でも、子供を巻き込むのは間違ってると思う。


そう蜜葉の両親に言ってやりたい。


でも、俺も子供でしかない。


いくら偉そうなこと言ったって、蜜葉を守ってやれる力も何も持ってない。


俺が、今まで蜜葉を育ててきた両親に何かを言う権利なんてないんだ。



「蜜葉……ごめんな?俺……何もしてやれなくて、ごめん……」