俺の声に蜜葉はビクッと体を震わせ立ち止まった。


持っていた荷物をギュッと抱きしめてる。


俺は蜜葉に嫌われてしまったんだろうか……。



「蜜葉……俺のこと避けるのは構わないけど、母さんも心配してるからたまに顔見せてやって?じゃあ、それだけだから。引き止めてごめんな」



それだけ伝えて家に戻ろうとすると後ろから何かが落ちた音が聞こえた。



「なっ……?」



振り向いた瞬間、俺の胸に蜜葉が飛び込んできた。


その勢いで転びそうになったのを必死に堪えた。



「蜜葉……泣いてる?」



「たかにぃ……私のこと嫌いになった?

ただの幼なじみでいた方がよかった?

お家がお隣だから優しくしてくれただけかもしれないけど、私はずっとたかにぃのこと好きだった……。

たかにぃには嫌われたくないよ……。

あの日から、会いたくて……会いたくて、でも怖くて……ずっと、寂しかった……。

泣かないように頑張るから、たかにぃのこと困らせないようにするから……離れていかないで……。

私のこと嫌いにならないで……お願いたかにぃ……」