俺の為に今は拒んで欲しかった。
俺が蜜葉を泣かせなくていいように。
俺が蜜葉をめちゃくちゃにしちゃわないように。
「拒むなんて出来ないよ!なんで拒まなくちゃいけないの?!私はたか兄のこと好きなのに……キスしてくれて嬉しかったのに……!幼なじみとしてしか見てないのはたか兄の方じゃん!!」
蜜葉はまた泣き始めてしまった。
守らなきゃいけないのに……。
俺が泣かせてどうすんだよ……!!
「蜜葉……ごめん。ごめんな……」
蜜葉を抱きしめて謝った。
自分が情けない……。
俺自身も年齢で言えば大人だ。
けど、中身はまだまだ未熟で、子供だ。
「たかにぃ……」
そんな俺を蜜葉は頼ってくれてる。
ガキだった俺の言葉を信じて、頑張ってるんだ。
俺も、蜜葉の為に何かしてやりたい。
今度こそ守りたい。
この気持ちに名前はあるのだろうか……?


