それは、輝く星空のように

「なんで恭介さんがここにいるんですかっ」


指を指して尋ねる。


「ふん、知りたいか?」


勝ち誇ったような笑み。


「それは、ここがオレの勤労の根城であり、聖地であり、コンスタンティノープルであるからだっ!」


「あのー、言ってる意味がまったくわからないんですけどー」


せめて一般人にわかるたとえにして欲しい。


「つまりだな・・・」


メガネをくいっと上げる。


「そこに喫茶店があるからだ」


「うわぁ、見事な名言。しかも全く答えになってなーい」


相変わらず前置きが長い。


わたしも、トークに関しては特急列車のような勢いを持っている自信があるが、彼のトークはいわば新幹線だ。


・・・わたしの方が劣っているというのか、くそう。


「バイト中なんだ。鼻毛ボーン」


くだんらんギャグとあわせて言う。


柏木恭介とは、馬鹿が服を着て歩いているようなひとだ。


「この店の店長さんと知り合いでね。1日だけヘルプに頼まれたんだ。言ってなかったっけ」


「聞いてるわけないでしょう」


恭介さんは、そうだったか、と意に介さずに笑う。


「まあ、席に座っててよ。じきに来ると思うから」


「はいっ」


その言葉に従って、水をちびちび飲みながら待つことにした。